自治体Webサイトユーザビリティワークショップ
こんにちは、好きなサイトも嫌いなサイトもすぐいくつでも思い浮かべられるHitoyamです。
自治体Webサイトユーザビリティワークショップに行ってきました。これから先の電子政府ユーザビリティ・ガイドラインや公的機関の動きを追っていくためにも、是非とも参加したかったワークショップです。
ウェブサイトユーザビリティ入門
まずはワークショップ参加者から好きなサイト、嫌いなサイト、その具体的な理由を挙げてもらうという、ユーザ目線を意識した導入から始まりました。この講座の中で気になった点を挙げてみると、
- 一度いやな体験をすると、サイトの存在自体が記憶から抹消されてしまう
- 一度マイナスイメージが付くと、元の信頼性を取り戻すことは難しい=ゼロクリアできない
- 作り手側の人間は利用者の感覚を最も欠いており、道具に対してのメンタルモデルからして違う
確かに今の時代、ブログやTwitterといったメディアによって、一個人が抱いたマイナスイメージが光速で伝播・共有されていきます。ネガティブな意味合いでバズったら大変ですよね...。
ヒューリスティック評価
- 「ヒューリスティック」=「発見的」「経験則に基づいた」
- 専門家が対象サイトを利用しながら、ユーザビリティの一般原則に基づいて体系的に問題発見を行う手法
- あらかじめ用意された項目を参照しながら、主要タスクや情報の構造などのあり方などを分析するのが一般的
アンケート調査などが定量的な評価手法とするならば、ヒューリスティック評価は定性的手法。短時間で調査が終えられるしコストもあまりかかりませんが、評価者の主観やスキルに依存する部分がどうしても出てくるため、偏りや見落としが出やすい点がデメリットといえます。
NEM:Novice Expert ratio Method
ねむ? ねむってなんぞや? と急に眠くなったりならなかったりなワケですが、設計者と初心者・一般ユーザの操作時間の比から両者の操作モデルを比較し、定量的に問題点を発見するユーザビリティ評価手法だそうです。Norman, D.A.の著書にも出てくる手法です。
- 一般被験者と設計者に同じタスクを行わせる
- 操作デバイスやシステム側の処理時間に影響されず、純粋なユーザ操作負担抽出が可能
- NE比を測定するだけで問題個所の発見ができ、結果がグラフで見られる
NE比が小さければ被験者と設計者のモデルが一致している可能性が高く、NE比が大きければモデルギャップが内在する可能性が高い。これらを振り分けることで操作性の改善プライオリティを判断できるというワケですね。
2009年3月~4月ぐらいに、公的なウェブサイト向けに目指すべきNE比の考察、NEM評価データ(NE比)参考値の抽出を行い、仕組みを一般に公開する予定だそうです。
アスコエさんのユニバーサルメニュー
主催のアスコエさんでは、独自に「ユニバーサルメニュー」というものを提唱しています。根拠法などをベースにした自治体間の行政制度の共通性に着目した共通メニュー体系で、市民の参加による恊働プラットフォームにするそうです。今後、ASPサービスとして展開するというお話も出ていました。
ペルソナ演習
ペルソナ法は、仮想のユーザ像を詳細に設定して、そのユーザーの視点や行動から開発を進めていく手法ですが、自分に凝り固まることを防止してくれたり、ストーリーを膨らませる促進剤になったりしてくれる効用があります。
とは言っても、私自身、業務の中でしっかりと活用した経験はありません。フェーズ的には実装段階以前に想定すべき内容ですが、そうした段階でしっかり工数を取って導入していける環境にはないのが現実。
おそらく私だけでなく、実際問題そういう状況の人の方が多いのではないでしょうか。今後もっと浸透してくる内容なのでしょうかね。
実際のワークショップでは参加者がそれぞれペルソナを作り、ペアで質問をし合ってペルソナのキャラクターを広げたり深めたり、全員の前で自分のペルソナを発表したりしました。
全体の感想
もうちょっとワークショップの時間を長く取ってもらった方がよかったのかも、と思いました。制作者にとってはおなじみの内容も多かったし、もともと知識のない方にとっては詰め込み過ぎの感もあったようななかったような...いきなりあれだけの講義を消化するのが大変だったんじゃないかなぁ?
ペルソナ作りは面白かったです、実際の業務じゃないせいかもしれませんが(笑)。チーム内のコミュニケーションという意味でも、有意義な手法なのではないかと思いました。時間が足りなくてシナリオ演習が十分にできなかったのが残念! やっぱりもっと時間があったらよかったです。
- 2009年12月14日 23:59
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