CSS Nite LP, Disk 7「IAスペシャル」

こんにちは、平凡なOLとして絶賛売り出し中のhitoyamです。

LP7バナー

CSS Nite LP, Disk 7「IAスペシャル」に行ってきました。「IA」には領域・専門性としての「情報アーキテクチャ」と役職・専門家としての「インフォメーションアーキテクト」の意味があるそうですが、ここで言うIAは「情報アーキテクチャ」としての意味です。

ちなみにCSS Nite in Ginza, Vol.36 および CSS Nite in Ginza, Vol.38レポート)にも参加しており、その時に漠然と思ったことなどを明確にしたい気持ちがありました、OL的には。

今回とても面白かったのがTwitterハッシュタグ #cssnitelp7 での実況中継。お話を聞きながらメモ取りながら考えながらつぶやきながら、とても忙しく頭と手を動かしました。
観客でありながら参加しているという感覚は刺激的で、受動的に情報を受け取るより内容に集中できていたように思います。セッションそのものに集中するというより、セッションで取り扱われている内容に集中するという感じ。同じようでいて違いますよね。

各セッションの概要と感想

情報アーキテクチャの全体像〜ワークフローとケーススタディ〜

長谷川敦士さん(コンセント)のセッションでは、IAの全体像と主な手法のおさらいしました。情報アーキテクチャとは何か、情報アーキテクチャはなぜ重要か、どうやって情報アーキテクチャを設計するか、ケーススタディを見ながら改めて確認することができました。

長谷川さんにとって「IA=愛」だそうです。ユーザをコンテンツサービスとつなぐものがIAであり、愛なんだそうです。言葉にして言ってみるとすごい恥ずかしいんですけど(笑)、なぜか長谷川さんが言うと不自然じゃないから不思議ですね。

第2回HCD-Netサロンでもお話を伺っていたのですが、長谷川さんの啓蒙思想はいつどこで聞いても一貫していると思います。自分の立ち位置を踏まえた姿勢は「さすが博士!」といった感じでした。
あと貴公子ファンの方々のために付け加えておくと、今日もちゃんと赤いシャツでした。

プロジェクトマネジメントから見たIAの大切さ 大規模サイトの情報設計

林千晶さん(ロフトワーク)のセッションは実際の良い例悪い例を挙げての、実務的でPM寄りのお話。IAの専門家ではない人が中〜大規模サイトを作るときにどうすればよいのか、プロジェクトマネジメント計画書の重要性とベンチマークを中心に解説されていました。

なぜ今の時代IAが必要とされるのかを説明するために「Webサイトの制作は一軒家建築からビル建築へ」という例えが用いられ、これは分かりやすいと思いました。自分の中でなんとなく分かっていることでも、クライアントに説明して分かってもらうのは難しいですから、直感的に理解してもらえる手段を持つことは大事だと痛感します。

IAの欠点〜IAの本来の目的と役目

佐藤伸哉さん(ソニー)のセッションは、IAを否定しているようでいて、だから結局IAって必要でしょ? って逆説的に言っているように感じられるものでした。

すべての作業には目的と理由があるので、それがない不必要な作業はやらない。また、その作業がなぜ必要かを常に考え、それを共有する。プラスα、誰がその作業を担当すべきかと次に誰が何をするかも考える。ということでした。納得。超納得。

あと個人的に佐藤さんのプレゼンの空気感が好きです。一旦会場に投げかけるかと思いきやすぐ回収、みたいな。
いわばツンデレ的キャッチ&リリース。
意識してやっているワケではなくキャラクターなんだろうと思いますが、ツボです。

IAワークショップ〜LPOをテーマに〜

坂本貴史さん(ネットイヤーグループ)のセッションは事前課題を含めたワークショップ。事前課題に目を通していないと分からない部分が多かったので、課題に手を付けていなかった方々は混乱していたようです。

会場での作業では、与えられた課題にどう取り組んだらよいか判断しきれないといった声が多く聞かれた気がします。私もかなり当惑しました。あの規模の人数であの時間内で行うには、ちょっと難しかったのかもしれません。

もやもやは残りましたが、「強制的に考えさせられて手を動かされる状況に追い込まれる」というのがワークショップのポイントでもあるような気がするので、次回の何かに繋がればいいのかな、と思っています。

実装視点からのボトムアップIA

愛すべき我らがkotarok、小久保浩大郎さん(iA)のセッションはサイトストラクチャの話ではなく、主にページストラクチャの話ということでした。ハイパーテキストとか文書モデルとか、耳慣れない人にとっては小難しげな単語がたくさん出てきたので、途中で諸々を見失った方々もいるようです(笑)。

個人的に、このセッションで抽出すべきは「明示的な共有」というキーワードだと思っています。

小久保さん的見解として「IAは新しく発生した特別な仕事ではなく、デザインタスクのどのレイヤーにも必要な『情報の抽象化スキル』を取り出したもの」と述べていますが、それを明示する抽象モデルの例として「文書モデル」を挙げた時点で脱落した方々が多かったように思います。

このセッションの前提がページストラクチャということですから、さらに言うと「実装視点」からの「ボトムアップIA」ですから、当然ワイヤーフレームに関する言及もあるワケで。
小久保さん的見解ではワイヤーフレームは「コミュニケーションツール」と位置づけられています。実際に制作を行う前に意図を確認・共有するためのツールであり、共有する相手や状況によっていろいろ変わるものであるということ、その結果だけを見せて「設計意図を汲め」というのはナンセンスであるということも述べられました。

要するにワイヤーフレームというのはページ単位の抽象モデルなので、個々のIAスキルによって抽象化された情報を落とし込んで明示することが求められる、ということ。
「実装視点」で言えば、文書モデルをベースにワイヤーフレームを拡張するといいよ!となるけれど、「明示的な共有」は別に選任IAに限った話でなく、どんな担当業務にでも活かせるものなんですよね!

...という話だったのかなと思うんですけど、全然違ってたらごめんなさい(笑)。

ちなみに小久保さんのセッション時、一番テンションの高かった私のつぶやきはこれ。
「わたし猫なんです」「まだ名前はないんです」「書生こわい(笑)」 by @kotarok

IAからWebサイトデザインへの突破口

最後に長谷川恭久さんが登場しました。えーと、恭久さんのプレゼンはすごい。以上(笑)。
リアルタイムの自分のつぶやきを抽出すると、こんな感じです。

  • 恭久さんのプレゼンはカリスマがかっている。
  • 溜め。そして手の振り。心理学的観点から見ても興味深いプレゼン。
  • 右手と左手の使い分け。立ち位置が逆の時のスタイルも見てみたい。>恭久さんプレゼン
  • 逆でも同じだ。あれは意識しているのか、天分なのか。>恭久さんプレゼン
  • 真似しようと思ってできる種類のプレゼンと、そうでない種類のプレゼンがある。恭久さんのプレゼンは前者であり、その次元では内容のマッチングや良し悪しは問題ではない。

質問タイム

時間が押したので短い質問タイムでした。ざっくりメモだけ。

IAの納品物をコストとしてどこに突っ込んでいくのか?

  • 成果物ベースで話をするなら見積もりとして出してプラスにできる。
  • ドキュメントは必須→それを作らなかったことによって起こる繰り返し作業のコストよりは安いから。手直しコストよりも予防のコストの方が安く済む。前向きなコスト。
  • IA作業をしっかりしないことによって何を失っているかに気付いてほしい。サイトは公開して終了ではなく続いていくものだから、当初の目的を共有するドキュメントは必要。

サイトを修正したらドキュメントも修正すべきか?

  • 変更点は必ず変更しないとドキュメントとして成立しないので、反映は必要。変わった点が目に見える形で表現できれば手書きでもよいと思う。
  • コストの話に戻るが、目に見える形で提出することでコスト化できる。
  • ドキュメントの位置付けによる。テンポラリーなドキュメントであれば修正しなくてもよいと思う。
  • 引き継ぐ時に齟齬が生じないためのメンテナンスが必要なドキュメントは修正する。
  • ワイヤーフレームなどは詰めて作りすぎない方がいい。
  • ツールの設定も重要。エクセルで書いたかパワーポイントで書いたかで更新の利便性が変わるし、各自の工夫が必要なのでは。

今後IAに特化した職業やスキルは増えるか?

  • 誰がそのスキルを見につけるべきかといえば、作る側でなく管理する側ではないか。
  • IAって肩書はいらない気がする。
  • コミュニケーションは大事。

まとめのまとめ

最後まで飽きずに走れたLP7でした。内容も面白かったし、Twitter実況の半端ないライブ感もワクワクしたし。

IAって結局なんなの? という答えは、実は出なかったんじゃないかと思うんですけど、すくなくとも自分が何をすべきかということはだいぶ見えた気がします。もちろん自分の立ち位置やどの歯車になるかで変わってくるものだし、都度悩みながら取り組むのでしょうけれど、それは今回講演する側に立つ方々にとっても同じことだと思えました。

きちんと解釈できているのかどうか、また、うまくまとめられたかどうか、若干自信のないトコロではあります...。が、せっかくまとめたのだから、時々は記事を見返して考えてみようと思います。ときどき。たぶん。

えっと、愛を持って明示的に共有しながらビルを建設すればいいんですよね?

関連してるかもしれないさそるの過去エントリ

当サイト『蠍は留守です』はIE6のCSS対応を廃止しました。
新しいバージョンのブラウザでご覧下さい。

古いブラウザのままご覧になる場合には、ここをクリックしてCSSを切った状態でご覧下さい。