地下室の箱
- 題名:地下室の箱
- 著者:ジャック・ケッチャム
- 訳者:金子浩
- 出版社:扶桑社
- 発売日:2001年5月
- カバーデザイン:前田英造
例によって内容にうんざりする人も多いと思うけれど、ケッチャム作品で驚かされるのは結末だ。あれだけの出来事に心も体も傷付けられながら、その後(どのぐらいの月日を要するのかは分からないけれど)自分の暮らしへと戻ってゆく主人公。
他の作品にも見られるように、ケッチャムの描く主人公は意外と死なない。死なないどころか、絶望しそうになっても現実に立ち向かう。もし同じ内容で最後に主人公が亡くなってしまったら、ただただ残虐で悲惨な物語でしかないだろうところを、彼らはちゃんと戻ってくる。
生還後の生活はほんのわずかしか描かれない。それでも、ケッチャム作品が単なる残虐趣味小説とならない理由はそこにあるのかもしれない。
- 2010年6月10日 23:20
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