その本棚、蠍は留守です

最終更新日
20100610

愛しい文庫本の頁を誘われるがままに繰った記録。

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東京島

題名:東京島
著者:桐野夏生
出版社:新潮文庫
発売日:2010年4月
カバーデザイン:三好和義

久々に読む桐野作品ということで期待値大。だったのだけれど、期待値が高すぎたのか、ひと頃の桐野作品と比べると読み応えが小さいような気がする。

無人島という舞台で人間の性が剥き出しになる展開...かと思っていたら、全体的にこぢんまりとまとまった感じ。ヒロインの年齢設定や伏線めいた出来事がそれぞれどこで活きてくるかと楽しみに読み進んだが、やや尻すぼみな感じのまま終わってしまった。もっと抉ってくるものがありそうだと期待していたので、少し薄っぺらい印象になってしまったのかもしれない。

リアルに過ぎずファンタジーに過ぎず、良い意味での桐野色が弱いと感じた。でもそれは好意的に解釈すると、もしかして新しい作風に向かうということなのかな? それは新しい作品をまた読まないと分からないことなのだけれども。

ちなみに平積みされてた文庫本を見た時に「あ、これ三好さんの写真かな?」と思い、実際そうだったのでニヤリとしてしまった。島といったら三好さんでしょうね。

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